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ほんとにあった! 呪いのビデオ
Part33
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No.1
「ドライブレコーダー」

 恐怖度:★★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★★★★
 解像度:★★★★

■ 現象 ■
自動車事故につながる急加速や急減速の際の様子を記録するドライブレコーダーが捉えた映像。投稿者の男性は、ある寂しい道を走行していた際、急に飛び出してきた女性を轢いてしまった。だがその姿はどこにもなく…

■ 解説 ■
事故の保険として使われたドライブレコーダーは、事故ではないとんでもないものを捉えた。
走行中、横から飛び出してきた半透明の巨大な女、こちらを振り向き、ニヤリと笑うと
そのまま消えていく。
もちろんその様子に気づいた投稿者は急ブレーキを掛け、周囲を見回すも誰もいない。
「誰かを轢いてしまった感覚があったが、誰もいなかった」というよくあるステレオタイプの怪談を今回は映像化。
車関係の事象は、前回のタクシーが衝撃的すぎたためそこまでの怖味には繋がっていないのが残念ではあるが
こういう話が本当にある、と説得するための材料としては最良である。素晴らしい。

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No.2
「奇妙な客」

 恐怖度:★★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★

■ 現象 ■
投稿者が仕事仲間との飲み会の様子を撮影した映像。ごくありふれた韓国風居酒屋の奥に、よく見ると生気のない女性の姿が確認できる。その女性は、最初にいた場所とは別の場所にもう一度現れ、その後消えてしまう…。

■ 解説 ■
韓国風居酒屋での出来事。カメラがゆっくり左にバンされた際に、
突如、画面中央の奥テーブルに不気味な女が現れる。
不可解なことに、カメラが完全に左側にバンされた際、その女が左奥からこちらを覗いている!
奥のテーブルに居たカットから、左奥でこちらを覗くカットまでほんの2秒弱。
もちろんそんなに早く移動できる訳がないため、やはり霊なのだろう。
正直そこまで怖くはないのだが、この瞬間移動ともいえる不思議な事象がいい味を出している。
地味ながら良作。

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No.3
「植物園」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
2人の女性が植物園に遊びに行った際に撮影したと思われる差出人不明の投稿。楽しく語り合いながら植物園を巡っている女性たち。そんななか、植物を展示してある台の下に、赤い顔をした幼い女の子の姿が見て取れる。

■ 解説 ■
差出人不明の謎のビデオ。
事象は台の下から覗く女の子。赤い顔が不気味な恐怖を醸しだしている。
差出人不明なため、映像にうつる女性との関係は全く不明。
色々想像できてしまうが、検証部分がないため判断材料がなく、ちょっと勿体ない。
映像自体は露出度も高く、決して悪くはない。

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No.4
「Twenty seven 中編」(1)

 恐怖度:★★
不気味度:★★
 衝撃度:★★
 解像度:★★

■ 現象 ■
パート32で取り上げた、AD菊池の元に送られてくる奇妙なビデオテープに関する追跡取材・中編。投稿者・柏木さん(仮名)が自殺してしまうという最悪の事態を迎え、我々取材班の調査は立ち往生する。そんななか、取材テープを検証していた我々は、例の奇妙なマークが柏木さんの部屋にも記されていたことに気づく。我々は柏木さんの周辺を洗いなおしてみることに。柏木さんの恋人とコンタクトを取った我々は、あの投稿映像は、菊池と同様、柏木さんの誕生日ごとに何物かから送られてきた映像だと知る。
そうこうしているうちに、AD菊池が誕生日を迎えた。今年は柏木さんの投稿映像と全く一緒の映像とともに、「お前らだけ忘れたとは言わせない。あいつと同じ歳になったら終わり」という手紙が添付されていた。そして数日後、AD菊池が失踪してしまう…! 我々の前に大いなる恐怖が立ちはだかろうとしていた…。

■ 解説 ■
まずは、あらすじ。前回のまとめ。
・制作委員会のAD、菊池は毎年決まって奇妙なビデオテープが贈られてくる。
・そんな中、別の投稿者から送られてきた投稿映像に、全く同じようなものがあった。
・その投稿者、柏木さんに話を聞くと、次第に挙動不審になり、ついには自殺を遂げてしまう。
・また取材の際、奇妙な印を発見してしまう。

まず、柏木さん自殺のテープを確認すると、柏木さんの部屋にも不可解な印を発見する。
取材班は印を調べるが、手がかりは全くなかった。
柏木さんの自殺を解明するため、柏木さんの周辺を洗いなおすことに。
取材するうち、柏木さんの恋人に辿り着く。

柏木さんの恋人に、ビデオテープを見せると、
曰く、問題のビデオテープは、自主映画の際に移りこんだものではなく
菊池と同様のケースで、二十歳の誕生日から、毎年送られ続けるものであったという。

柏木さんは、何故そんな嘘をついたのか?
菊池の推論だと、柏木さんが嘘をついた理由は
「毎年変なものが送られてくる、というと変なやつだと思われそうだから
 嘘をついて、まずはこのビデオテープ自体を調べてほしかったんではないか。」
まー、解らんでもないが。
ともあれ、柏木さんが菊池にこのビデオを送り続けていたという説は薄くなる。

またも調査に詰まった取材班。
興信所に柏木さんの経歴を調べてもらうことに。

また、柏木さんの恋人からひとつの映像が届く。
それは、柏木さんと恋人がゼミの送別会のネタ用に手品をやっている映像だった。
突如ノイズが入り始め、柏木さんの顔は歪む。
そして、謎の音声。

捉え方の一つではあると思うが、
その謎の声、「♪ハッピバー…」と聞こえるんだが…
まさか、ハッピーバースデイの歌…?


興信所の調査結果を待つ間、菊池が26歳の誕生日を迎える。
これまた同様に、ビデオテープが送られてきた。
そして、何と、柏木さんが投稿してきたテープと全く同じものだった。
更に、ビデオには手紙が同封されており、その内容は

「お前らだけ
 忘れたとは言わせない
 あいつと同じ歳になったら
 終わり」

…と、書かれていた。

一週間後、異常事態が発生。
スタッフの菊池宣秀が行方不明になった。


「つづく。」

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No.4
「祭」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★
 解像度:★★

■ 現象 ■
ある神社で行われた祭の様子を撮影した映像。様々な出店で賑わっている境内。その映像の中に、お札の名前を書いている男性の腕の隙間から、こちらを覗く顔のようなものが…。祭は霊を引きよせると言われるが…。

■ 解説 ■
お札を書く男性の腕の隙間から、
薄気味悪い青みかかった男の顔が現れ、こちらをギョロギョロと覗く。
出る場所がなかなか嫌だが、少し解りづらいか。
この人に因縁のある人なのかなぁ。捨て作品とまではいかず、なかなかの完成度。

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No.5
「シリーズ監視カメラ 女子寮」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
とある女子大ま学生寮にあるエレベーター内に設置された監視カメラの映像。このエレベーターは曰くつきで、誰も乗っていないのに関わらず、ひとりでに最上階のボタンが押され、扉が開くことが度々あるというのだが…。

■ 解説 ■
映像は二本立て。
一本目は、誰もいないエレベーターの中で、最上階のボタンが押される映像。
二本目は、半透明の女性らしき姿の人影が、エレベーターに乗り込み、最上階で降りる姿。

この女子寮では、屋上から飛び降り自殺をした人がいるという。
エレベーターモノに外れはないなぁ。 類似した作品が過去に何点かあるが
これはこれで味わい深い。
てか最近監視カメラシリーズのクオリティ半端なく高いぞ。
初期の箸休め的な位置づけはどこいったんだチクショー。素晴らしい。

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No.6
「お見合いビデオ」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
ある結婚相談所で働いていた女性からの投稿。相談所に登録した男性のプロフィール用のビデオの中に、男性の顔に重なって恨みがましい顔でこちらを睨む霊の姿が…。実はその男性は、妻と死に別れるという経験があった。

■ 解説 ■
とある結婚相談所の映像。後藤さんという中年男性のプロフィール用ビデオの撮影の際に
激しいノイズが入り、後藤さんが半透明になり、その奥に鋭い目つきの女性らしき姿が。
アングルとしては、この男性はやはり過去に妻と死別している。
問題の映像が映るタイミング的に、後藤さんが「自分は嘘が嫌いで…」というくだりの中に入るから
死んだ奥さん怒ってるんだろうなぁ。
インパクトもあれば、後から想像してうすら寒くなる感覚も同胞されている、良作品。



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No.7
「Twenty seven 中編」(2)

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
No.4「Twenty seven 中編」のその2。

■ 解説 ■
行方不明になった菊池。周辺を洗い出すも、家族も恋人も行先を知らないという。
ちょっと泣いてる岩澤さんにホロリ。
まずは菊池と同棲中の彼女(巨乳)に話を聞く。
菊池はいつものように、制作委員会に出勤しようとしてから行方不明になったという。
菊池の部屋を捜索すると、菊池の手帳を発見。
手帳の中には、あの奇妙な印が何ページにも渡って描かれていた。
菊池の部屋の周辺を探すも、あの印は発見されなかった。

菊池失踪の数日後、菊池がスタッフルームに訪れていたという事実が発覚。
スタッフに、今までの投稿映像を全て納めていた倉庫の鍵を借りにきたという。
更に、倉庫の中から今回の廃山荘の映像(菊池分、柏木さん分)が全て消えているという。

スタッフルームに設置された監視カメラを確認すると、菊池の姿が確認された。
挙動不審な菊池は、体についた虫を祓うようなしぐさを続け、
また、倉庫を開ける際、何故か上半身と靴下を脱いでから倉庫に入り、ビデオテープを取りだすと
また衣服を身につける。

その際、倉庫を開けた時開かれた扉から、女性の人影のようなものが確認できる。
やっぱあれか、憑かれてるんのか菊池。


ここで、興信所からの調査報告を受けるスタッフ。
ひとつ気になる事として、柏木さんは幼少のころ、誘拐事件に巻き込まれていた。
更に、柏木さんと菊池について、重大な共通点が確認された。
なんと、菊池も幼少時、夏に滞在した観光地で、同様の誘拐時間に巻き込まれていたという。
もう一人、誘拐事件に巻き込まれた子供が存在するが、彼は完全に消息不明。

因みに、その誘拐事件の犯人は、首と胸を掻き毟り、出血多量で変死しているとのこと。

菊池と柏木さんは、お互いのことを知っているように見えなかったが
菊池の母親曰く、菊池は幼少時のこの記憶を全く覚えていなかったという。


ここでの、誘拐事件の情報をまとめると、

<<被害者>>
柏木さん…27歳 (死亡)
菊池…26歳 (失踪)
もう一人の被害者…行方不明

<<犯人>>
誘拐した犯人…27歳(変死)


という事実関係。以上のことから推測できるのは…。

・菊池に送られたテープに同封されてた手紙の「あいつ」とは
 誘拐事件の犯人のこと差すのでは?

・更に、2人にビデオテープを送りつけている犯人とは
 もう一人誘拐事件に巻き込まれた被害者ではないのか?

・その被害者は非常に遠まわし的なやり方で、他2人に対して警告を発している?


また、誘拐事件の現場になったのは、とある山中にある、既に営業していない山荘だという。
という事は、その山荘が、問題のビデオの撮影現場である可能性は高い。
スタッフはその場所を突き止め、手掛りを探しに、山荘へと赴く。


「続く」

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次回予告。

とうとう決着がつく「27」。
深夜の山中にこだまする悲鳴。スタッフに訪れた恐怖とは?!
そして、最後の岩澤の「辞めたい」って何!?
また、すげー気になる引きだー。
ここまできたら止まらんわ、もう。

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総評:★★★★★★★☆☆☆(7/10)
3か月連続リリースの大切な折り返し地点。
ここで手を抜いて中だるみさせるのはまずいのは当たり前であり
今回も前作同様、「27」の作りこみの熱と気合が十二分に伝わってくる出来だ。
菊池が失踪する大詰めの場面で、どういう風に決着をつけるのか実に楽しみである。

そして投稿映像。今回も本当にレベルが高い。
のけ反る程の目玉作品があるかと言われれば微妙だが、どれも期待を裏切らない怖さを持つ。
「ドライブレコーダー」「エレベーター」などありがちな怪談話をテーマにした投稿映像が多く
全体的にも説得力があるのが良い。
3か月連続リリースも残すところ、あと一本。
この高水準とテンションをキープし続けてくれることを切に願う。

          

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