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ほんとにあった! 呪いのビデオ
Part42
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No.1
「大震災」

 恐怖度:★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★
 解像度:★★

■ 現象 ■
2011年3月11日に起こった震災時に撮影されたという映像。地震が起こり慌ててアパートから路上に飛び出す投稿者。アパート横の駐車場へと避難する時、一瞬カメラが町向こうの空を写し出すが…。

■ 解説 ■
随分タイムリーな話ですな。だから採用されたのか。
でも、このネタ出すのはまだ不謹慎なような…。
まあ、関係ないか。このシリーズには(笑)

現象は、地震でアパートを出た直後、空を映しだす時に
そこに巨大な骸骨のシルエット。
ちょっと解りづらい。静止画にすると判別できる。
なんか、似たようなネタがpart10台にあったような…。
うーん、怨霊というより、神様が怒ってるんかな、とも思う。
怖くはない。

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No.2
「母親の想い」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
母親と一緒に新宿御苑に観光に訪れた際の映像。この映像から半年後に母親は、不慮の事故で亡くなった。建物内から外の景色を眺めている母親。映像が唐突にフリーズして母親の顔だけが徐々にカメラの方を向き、何かを呟く…。

■ 解説 ■
新宿御苑に、生前の母親と行った映像。母親は、半年後に亡くなっている。
建物から外の庭園を眺めていると、突然画面がフリーズ。
ノイズ混じりに、フリーズしているのにも関わらず
母親が不自然に、徐々にこちらを振り向き
何かを呟く。その呟きは、口元から「サヨナラ」と言っているように見える。

こう書くといい話ではあるけど、美人だった母親が振りむいている顔の
土気色の表情(ほんとに死んでるみたい)が、かなり不気味でありあんまり感動はできない。
新鮮な事象ではある。

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No.3
「沈める者」

 恐怖度:★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★★

■ 現象 ■
子供の頃、家族で海に行った時に撮影された8ミリの映像。海辺で父親に抱かれて遊ぶ姿が映されているのだが、不意に多重露光のように赤っぽく別の映像が不可解に挟み込まれる。それには不気味な女のようなシルエットが…。


■ 解説 ■
懐かしの8mmビデオモノ。
家族で海で遊んでいる映像のバックに、突然
「水に揺らいでいるかのような、赤みがかかった上向きの女の輪郭が3度、現れる」
8mmビデオのカタカタカタ...の音と相まって雰囲気はいいんだけど
なんだが事象の女が美人で、なんだか2000年前半あたりによくある
女性アーティストのジャケ写っぽいというか…
表情もっと怖かったら、それなりの作品になってたのになぁ。
つまり、あんまり怖くない。
投稿者はこの後、消息不明…らしい。



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No.4
「追跡録 前編」

 恐怖度:
不気味度:
 衝撃度:
 解像度:

■ 現象 ■
岩澤はかつての委員会の渡邉と共に、日向さんの元恋人に会いに行く。話によると日向さんの実家がまだ残っていると言うので尋ねてみた。我々は何かしらの手がかりが残っていないかと、その廃墟同然の家に入ってみることにしたのだが…。


■ 解説 ■
かの大作「27」の続編でございます。
あらすじについては、いちいち書くのが面倒くさいんで前のレビュー見てください。

今回は、菊池を追って政策委員会を去った岩澤((と、渡邊さん)のドキュメンタリー追跡録。
これずっと温めてたんだろうな、大いに期待です。

政策委員会を去り、2カ月。1人菊池の行方を捜していた岩澤。
そんな頃、27で演出補を務めていた渡邊さんから連絡が。
渡邊さんお久しぶり…って整形したって位、顔変わりすぎじゃね?(笑)

渡邊さん曰く、
かつての山荘で錯乱状態になった後、夢を見るようになった。
その夢とは、
「山荘跡地の森を歩いていると、斜面に出る。
 そこで男の人(収録に行った際すれ違ったマスクの大男)が後ろ向きに立っており
 振り向きざま、この言葉を呟く。
 「やわいやこをもやせ」」

その後、夢が気になった渡邊さん。
なんと1人で山荘跡地に行ったという。おい。(笑)
そこで、幾本とのビデオテープを発見したが、怖くて持ち帰らなかった、という。
意味ねー(笑)
その後、岩澤と二人で山荘跡地に再び出向き、ビデオテープを発見。
長い間放置されていたのにも関わらずめっちゃ綺麗ですね(笑)

そのビデオテープとは、予想通り、菊池が持ち出した問題のビデオテープだった。
ただ、1本だけ見覚えの無いテープが。
そのテープとは、「若い男性が催眠術に掛けられている映像」。
雑音が激しく、何を言っているか聞き取れない。
しかし、その途中に不自然な黒っぽい女性の顔が出てくる。
また、その催眠術を掛けられている男は、渡邊の夢に出てきた男に似ているという。

ひとまず、ビデオテープの音声解析を試みる。
映像内で、男性が語っている内容が異様。
自分は、戦国時代のとある村に住む少女で、領主の横暴で少女が次々と死んでいる、というもの。
この話は、前作のトリに明らかになった山荘跡地の謂れと良く似ていた。

次に、ビデオテープの内容を心理学者に見て貰うと、
これは退行催眠(前世療法)の映像だという。

ここまででの岩澤先生の推論。
・男が、前世の記憶を呼び起こした。
・以前、聞いた話が退行催眠で蘇えった。
 ⇒菊池が遭遇した誘拐事件の、もう1人の被害者である、地元の子供?

その、もう1人の被害者の子供の名前とは、日向義人。
日向さんは、交通事故に合い両親を亡くしているという。

で、ここで前回のおさらい、というか、問題のビデオ。
特に新しい事もなく。

取材の際、山荘ですれ違った男性は、日向義人である可能性は高い。
日向さんの元同僚に話を聞くため、某県へと進む。
つづく。

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No.5
「霊園」

 恐怖度:★★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
投稿者が友人達と心霊スポットで有名な青山霊園へ肝試しに行った時の映像。カメラが友人の姿をとらえた時、その背後に不気味な女とおぼしき顔が写り込んでいた。さらに、その直前に映した映像には墓石に見知らぬ誰かの手が…。


■ 解説 ■
今回ちょっと外し気味なものが多い中で、久々の当たり。
霊園へ肝試しを行った際、卒塔婆が大量に放置されている墓地にある墓石を映した後
仲間のほうを振り向くと、背後に真っ青な女の顔!

投稿者気づき、駆けだして逃走。
現物出現タイプの正統派。飽きないわー、このシリーズ。
ちなみに、墓にしがみついている手のようなものもあるが、
これは苦しい(笑)

上村真路君は、本当に死んでください。割とマジで。

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No.6
「腹切りやぐら」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
鎌倉に観光で訪れた際に撮影した映像。散策中、「腹切りやぐら」と呼ばれる看板を見つけた投稿者たちは、その場所を尋ねた。卒塔婆がいくつもあるその洞窟を興味本意で撮影していると、急にビデオの映像が乱れて…。


■ 解説 ■
鎌倉のマイナースポット、北条家が自害した場所(東勝寺跡)に行った映像。
その場所にある洞窟を撮影していると、突然画面に大量のノイズが入り
画面が戻った際、卒塔婆の影から昔の人のような顔が現れ、消える。
うーむ、ノイズがいい具合に期待させると同時にハードルも上げているようで
事象はそのハードルに遠く及ばず、な印象。
悪くはないんだが、露出度的にいまいち地味。
なんかデジャヴュもあるし…Ver.Xに似たようなもんがあったような。

投稿者の友人の女性は行方不明。

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No.7
「シリーズ監視カメラ 病院」

 恐怖度:★★
不気味度:★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
とある病院の階段に設置された監視カメラの映像。カメラのレンズが突然音を立てて割れる。その後再び階段の映像に戻った時、割れたレンズ越しに階段をゆっくりと降りていく、足のようなものが映りこんでいるのだが…。


■ 解説 ■
part1のやつを彷彿させるような、4-5つの画面が切り替わる系の監視カメラ映像。
このパターンはワクワク感があるから、割と好き。

事象は、怪談を映した映像。突然監視カメラのレンズが割れる。
次にその場所を映した際、足だけが怪談をゆっくり降りてくる。

うーん、微妙。

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No.8
「邪願」

 恐怖度:★★★★★
不気味度:★★★★★
 衝撃度:★★★★★
 解像度:★★★★

■ 現象 ■
投稿者が恋人と都内のある神社へ行った際の映像。何気に絵馬を撮影していた時、その一枚にゾッとするものを発見する。「正彦シネ」と書かれた絵馬。その絵馬の背後からジッとカメラを睨む女の顔が…。


■ 解説 ■
これは怖い。
今回の大当たりですよ。
昼間の神社、カップルが絵馬を撮影していると
一つだけ異様な「正彦シネ」と書かれたものを発見…と思った瞬間
絵馬の後ろから灰色がかった女の顔が現れる。
撮影してた彼氏の方が気づき、カメラを下げる。
もう一度、絵馬のほうを映すも、ソイツはもう居なかった。

今回、全ての恐怖要素は「タイミング」。それが全て。素晴らしい。
だいたい、こういうパターンは結構勿体ぶって表れるもんだけど
今回は絵馬の内容を映した途端にバッと出てくるのに意表を突かれる。
事象の目もなかなか無機質で、本当に怖い。
久々に声を上げてビビられる大作。イチオシです。


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No.9
「続追跡録 前編」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
岩澤はかつての委員会の渡邉と共に、日向さんの元恋人に会いに行く。話によると日向さんの実家がまだ残っていると言うので尋ねてみた。我々は何かしらの手がかりが残っていないかと、その廃墟同然の家に入ってみることにしたのだが…。


■ 解説 ■
日向さんの同僚に話を聞くと、一身上の都合で仕事を辞めた、らしい。
同僚に例の催眠療法のビデオを見せると、この男性は日向さんで間違いないという。
また、同僚から日向さんの元恋人の連絡先を知る。

その前に、岩澤が日向さんが入院していたという病院に行く。
しかし、その病院には精神科はなかった。
あの退行催眠はいつ実施された?

次に、日向さん一家の交通事故現場に行く。
現場は見通しの良い直線道路。
しかし、道路沿いに花束があり
更に、隣の電柱には、例の赤いマークが…。

夜、日向さんの元恋人・小池さんから話を聞く。
小池さん曰く、日向さんは亡くなっているのでは。
理由は、別れた後3年後、遺書のような手紙が届いたらしい。
小池さんに例の退行催眠の映像を見せると、気になる話が。
日向さんは、理由は不明だがよく東京に出かけていたらしい。
どうやら病院に通っているようで、病院の名称は、「佐久間メンタルクリニック」
精神を患っていたのでは、と。

日向さんの手紙とは要約すると、
「交通事故に遭遇した際、両親と共に買い物に行く途中だったが
 両親と口論になり、車を運転する父親と揉み合いになり、そのせいで電柱に衝突した。
 もう耐えられない、サヨナラ」
と、いうもの。
小池さんから、日向さんが両親と暮らしていた実家の住所を知り、そこに向かう。

実家は廃墟同然のはずが、微かな生活跡と思われるものが。
そこで
岩澤(鬼)「入ろうぜ」
渡邊「いや、中はマズいんじゃ」
岩澤(鬼)「入るぞ」
相変わらずの傍若無人、外道っぷり(笑)
調べてみると、裏口が空いているので強行突入。
グズる渡邊(当然だw)、無理矢理突入する岩澤。
何でこいつ、渡邊さんだけに冷たいのwww

中は異様な雰囲気。アコーディオンカーテンが張られている。
中を探っていると、渡邊が小さな悲鳴を上げる。
理由を聞くと、「岩澤さんの後ろで何かが動いた」。
家から脱出。

ここで映像。
日向さんの退行睡眠ビデオ。
出てきた事象は、やはり、あの菊池が持ってきたビデオテープに映っていた
「黒い顔の女」だった。

アラは多く突っ込みどころの嵐だが、
伏線の回収の仕方も、次回へのフリもなかなのもので、気になる話だ。
今回は美味く決着をつけて欲しいものだが。

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−恒例の締め−
その後、岩澤は再度室内に入り、くまなく見て回った。
渡邊の言う「動くモノ」の正体を掴むことはできなかったが
一つ、倉庫の隅に不可解なものを見つけることができた。
首。胴。足。と三つに分解された不思議な人形。
それはかつて、元大学教授から見せて貰った掛け軸の画を思い起こさせた。
果たして、この異常な行為は日向さんによるものなのか。
我々は、さらなる手がかりを求めて、日向さんの身辺調査を続行することにした。
そこで我々は、新たなる展開を迎えることになるのだが…。

次回予告。
誘拐事件のもう1人の被害者日向さんの足取りを追う岩澤。
果たして本当に、日向さんは自殺してしまったのだろうか。
我々は、退行催眠の映像を足がかりに調査をした結果
1人の人物に行きあたる。
しかし、そこで我々は、かつてない最悪の事態にした。
ほんとにあった、呪いのビデオ43。
この夏、本当の恐怖を目撃せよ。

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総評:★★★★★★☆☆☆☆(6/10)

まず、岩澤先生。
復帰&監督昇格、本当におめでとうございます。
名演出補であり、立役者でありの、呪いのビデオシリーズの看板役が
このように出世する事はファンの1人として嬉しく思います。

が! 勿体ないことに!
折角の三カ月連続リリースの初っ端だというのに、肝心の作品の質が低い。
初監督であり試行錯誤だから仕方ない、というのはあるが…。やっぱ勿体ない。
何より本編(27後日談)の完成度がかなり低い。
アラというか、いつも以上に突っ込み所多いんだよね。
単純なドキュメンタリーモノとしてだけ見ると面白いが、
ここは「ほんとにあった!呪いのビデオ」という特殊な土俵である。
ほん呪の醍醐味である、リアル半分、フェイク半分。
この黄金比をしっかり守っては欲しい。

そして、児玉監督、本当にお疲れ様でした。
基本的に気に食わない奴だったけど(笑)
あなたの作った作品は、第二黄金期と呼べる程の素晴らしい完成度でした。
後任も上手く育ててくれたのね。

あれ、長田さんは?
個人的にすごい好きなスタッフなんだけど、
この3カ月リリース終わったらまた出てくるよね…?

で、作品のことあんまり触れてないことに気付いた。今回は「邪眼」一択。
「邪眼」のお陰で★の数3つくらい増えてるくらい、これが良い。それ以外はよくない。

          

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