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ほんとにあった! 呪いのビデオ
Part13
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No.1
「反戦デモ」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★
 衝撃度:★★★★
 解像度:★★

■ 現象 ■
某所で行なわれた反戦デモの様子を収めたビデオ。当日はマスコミも取り上げるほど大きなデモだったという。そのデモに参加した投稿者が記録のために撮影した映像の中に不可解な影が・・・。

■ 解説 ■
イラク戦争反対!の反戦デモの映像。
光の反射の中に、物凄い形相の男の顔がそこそこの大きさで映る。
静止させないと解りづらいが、インパクトはある。

で、オープニングタイトル
「ほんとにあった! 呪いのンギャアアアアアアアアアアア!!!」
マジびびるしwwwww製作委員会しねwwwww

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No.2
「呪いの女」

 恐怖度:★★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★★★★
 解像度:★★★★

■ 現象 ■
以前から「暗闇に侵食される」という夢に悩まされていた投稿者。ある日、弟が借りてきたビデオカメラでふざけて撮影しあっていたところ、投稿者の部屋のベランダに突然不気味な女性の姿が現われ、姉弟はパニックに陥る・・・。

■ 解説 ■
今回のメイン作品。SP5「疾走!」で大ブレイクした現物出現タイプ、いきなりの登場。
ある日マンションの自室でビデオカメラで遊んでいると、
気味の悪い謎の女が窓からこちらを覗いている姿を発見。
首の角度とかほんとに覗いてる格好が怖い。しかも白昼堂々。
そして、その姿に気づいた弟(名前がイカツい)が
「フワァァァァン!」と面白い叫び声と共にまさに「脱兎の如く」凄まじい逃げっぷりを見せる。
そして何と逃げ遅れた姉を閉じ込める!
「あ゛け゛ろ゛ー! あ゛け゛る゛あ゛あqwせdrftgyふじこl」
姉、可哀想すぎるだろ。
15秒ほど程の葛藤の後、姉を助けるためドアを開けると、一瞬だけ部屋の中が映し出される。
そこには部屋に侵入し、まだこちらを凝視し続ける女と、
何故か赤いパーカーを着た小人が蹲っている。…うーん、こいつは何なんだ?
…何故この部分をリプレイ再生しなかったのかは不明。
なかなかインパクトもあり怖さも十分なのだが、前作の現物出現タイプ
SP5の「疾走!」のインパクトが強すぎるため耐性がついたのか思ったより怖くはない。
褒めるべき所?はやっぱりビビリ姉弟の
迫真の演技(演技じゃないかもしれんが)。臨場感が半端じゃない。
問題の「謎の女」がカメラに収められている時間が短いのが痛いのかな。
これ、ビデオをもっていたのが弟ではなく姉だったら
「疾走!」とタメを張れる作品になっていたのではないだろうか。ちと勿体無い。

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No.3
「あるオフィスで…」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★
 解像度:★★

■ 現象 ■
製作委員会に届いた一通のメール。それは、残業のために同僚との飲み会に参加出来なかった投稿者が、様子を知らせるために携帯の動画機能を使って自分を撮影したものだった。その映像に不可解な影と声が・・・。

■ 解説 ■
同僚が飲み会に行っている間、ひとり残業に勤しむ投稿者。
ものすごくカワイソス。心霊事象は3つ。

1.謎の人影2人
2.「よかったね」との謎の声。
3.終始映像に納められている「死ね…死ね…死ね…」との声。

質より量で攻めた作品だが、なかなか良い。残業したくなくなる程のじわじわと来る恐怖感はなかなかで、佳作といったところ。
惜しむらむは携帯の動画なので鮮度が粗いこと。それがかえって怖いのかもしれないが。

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No.4
「シリーズ監視カメラ:いないはずの…」

 恐怖度:
不気味度:★★
 衝撃度:★★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
(割愛)

■ 解説 ■
昼間の街中を移した監視カメラ。画面右上に歩いている人に注目。
いきなり人をすり抜ける! 問題の人が半透明とか幽霊っぽい感じがしない人ので驚愕。
よく見ると微動だにしないのが怪しく、アップにするとかなりデカい。怖味はないが面白い。

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No.5
「前触れ」

 恐怖度:★★
不気味度:★★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
都内に住む男性からの投稿。その男性は高層マンションに住んでおり、その日、何気なく夜景を見ていたところ、謎の浮遊物体を発見し撮影した。翌日、そのマンションから女子高生が飛び降り自殺をしたというのだが・・・。

■ 解説 ■
高層マンションに住む投稿者。
問題の映像が撮られる前日に、住民でもない女子高生が最上階のコインランドリーに現れ、
「あ、来た…」との言葉を残し自殺したという。
CCDカメラの不鮮明な映像とノイズが検証と共に期待感を盛り上げる。
問題の映像はなんと美しい夜景の中空をを歩く2人の人影。
俗に言うフライングヒューマノイドというやつだろうか?
とにかく、雰囲気といい不思議さといい味わい深い。

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No.6
「自主映画」

 恐怖度:★★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
自主映画のリハーサル風景を収めたビデオ。撮影者でもある監督は、作品ごとにリハーサル風景をビデオ録画し、演出の参考にするという。何度も見直していた監督は、役者の男性の首元に不可解なものを発見する・・・。

■ 解説 ■
寒い自主映画の撮影中、役者がかがむ瞬間に目のような模様が映る。
これだけならクソだが、今回はそれだけでは終わらない。
後々にかけて後出しという事で再録されるかもしれないが…奥の方に座っている男に注目。
男が映るはずの、床の影には何故か知らない女性の姿が映っている。
こっちのが解りやすいし怖いよ。スルーの仕方がちょっとわざとらしすぎるw


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No.7
「合宿」

 恐怖度:★★★★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★★★★
 解像度:★★

■ 現象 ■
ある大学のサークルが合宿に行った際に撮影されたビデオ。深夜、一室に集まった部員が怪談話を披露しあっていたという。その部屋の窓にゆっくりとうごめく不気味な顔が確認出来るのだが・・・。

■ 解説 ■
Part13随一、というか、窓モノ最強の作品。
面白いとか言うんじゃなくこれは純粋に怖さしかない。
合宿の最中、皆で怪談話をしようと部屋に集まった投稿者たち。
何か映るといいねと回されたカメラにはとんでもないものが映された。
それは怪談を聞きにきたのか、はたまた引き寄せられたのか…
窓ガラスには「巨大な顔」が終始ずっとこちらを覗いていた。
表情、大きさ、写った場所、合宿の怪談大会中という良いシチュエーションの味わいを持った大作。
なのだが、気づきにくい。スタッフの輪郭つける位置がうまくない。それだけが残念だ。


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No.8
「焦げ跡」

 恐怖度:★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★
 解像度:★★

■ 現象 ■
ある夫婦からの投稿。彼らの家では相次いで異変が起こっていたという。ラップ音や物の落下、謎の粘液の出現。そんななか、彼らは「問題の物体」を偶然撮影してしまう・・・。

■ 解説 ■
ラップ音や物の落下という現象はつかみ的には良くあるパターンだが、今回は謎の粘液が残されている。
こういう新しい領域にチャレンジした精神は認めるが、如何せん映像が怖くなさすぎるため
失敗という感がある。
てか、「気持ち悪いから残しておいた」っておかしいだろ普通www。
映像は部屋をゆらめく鬼火のようなもの。最後にその部屋が半焼したとの予想通りのオチ。

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No.9
「・・・とある住人」

 恐怖度:★★★★
不気味度:★★★
 衝撃度:★★★
 解像度:★★★

■ 現象 ■
帰宅途中、携帯電話の動画機能を使って友人を撮影していた投稿者。その画像に不可解な顔がうつった。その撮影場所は、孤独な住人が病死し、何ヶ月も気付かれなかったといういわくつきの部屋の前だった・・・。

■ 解説 ■
今作のコンセプトに一番合っているトリ作品。
沢山の人が住むマンション、しかしそこには誰にも気づかれる事なく二ヶ月も放置されていた死体があった。
都会は人間が溢れるところだが、他人は他人。そんな一抹の寂寥感を与えてくれた今回の作品。
現象は酔っ払った投稿者、自分の部屋は11Fにあるのだが何故か9Fで降りてしまう。
9Fには前述した通り、長時間放置された死体がある部屋があった。
その部屋を通りかかると、寂しげな表情でこちらを見る中年女性の白い顔…。
シンプルながら口を開いて何かを訴えているような表情が怖い。
かなり怖い。だが、それ以上に何か寂しい。

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総評:★★★★★★★★☆☆(8/10)

都市に重点を置いた作品。霊現象も全体的にレベルが高いが、
見事なのは都会の孤独感、寂寥感の表現だろう。
夜のオフィス、アパートの最上階にあるコインランドリー、何処か寂しさを含んだ都市の夜景。
誰にも気づかれずに孤独に死んだ住人……
怖さの中にそういう叙情的なモノを醸し出させた今回の作品は凄いと思う。
欠点を挙げるとすれば、メイン作品に「現物出現タイプ」を持ってきたのは良いのだが、
現物の露出度が少し低い点。
あとタイトルコールの叫びは悪い意味で反則。

          

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